それまでモチベーションを高く保っていた人が、突然やる気を失ってしまう症状。
頑張りすぎず、人との距離を詰めすぎずに過ごすことも大事♪
燃え尽き症候群は、自分でも気づかない間にいつのまにか陥ってしまうものです。
何故か最近やる気が出ないなどの心の変化や、仕事に対する悩みはありませんか?
・いつも通りの仕事をしているのに疲労を感じる。
・達成感がなく、やる気がでない日が続く。
・原因不明の体調不良などに悩んでいる。
思慮深いのは良いことですが、一人で考えすぎて悩みや不満を溜め込むとよくありません。
きちんと対処して、少しずつ心の荷物を軽くしていきましょう☆
燃え尽き症候群とは
燃え尽き症候群(バーンアウト症候群)とは、それまでモチベーションを高く保っていた人が、突然やる気を失ってしまう症状です。
努力に見合った結果が出なかった場合や、逆に大きな目標を達成したことで打ち込めるものがなくなり、何もやる気が起きなくなってしまう場合もあります。
燃え尽き症候群の状態を想像すると、似たようなものとして「うつ病」を思い浮かべる方も多いかもしれません。
双方には症状が生まれる要因に違いがあります。
うつ病は、根拠のない悲観的な思考によって不安に囚われ思い悩むケースが多いものです。
一方で燃え尽き症候群は、努力に見合う結果が得られなかった場合や、大きな目標達成により次に打ち込めるものがなくなった場合に起こるケースがあります。
ただし、燃え尽き症候群を経てうつ病に罹るケースもあるため、両者は全く関係のないものとは捉えず、当事者の状態を見極めるよう注意が必要です。
燃え尽き症候群の症状
① 情緒的消耗感
情緒的に仕事へ力を尽くした結果、疲れ果ててしまった状態です。
注目すべきは、身体的な疲労ではなく【情緒的】であるという点です。
顧客や同僚の気持ちを思いやり、時にはプライベート面も含めて配慮しながら信頼関係を築こうと努力を重ねた結果、情緒的に消耗した状態に陥ってしまいます。
誠心誠意がんばったのに、そのがんばりに応じた成果が得られず疲れ果ててしまうのです。
② 脱人格化
顧客や同僚へいい加減な態度を取ってしまう症状です。
人は情緒的なエネルギーがなくなると、自分を守るために脱人格化の行動を起こしてしまうのです。
突然遅刻が増えたり、欠勤が続いたり、業務や人に対し感情や気力を失ってしまうことが見受けられます。
問題が起きたらすべて人のせいにしてしまう、他人の悪口が増えるというような行動もその典型です。
③ 個人的達成感の低下
情緒的消耗感があらわれ、脱人格化の状態に陥った人は、顧客や同僚とコミュニケーションの齟齬が起き、どうしても仕事の質が落ちてきます。
成果も急激に落ちて、達成感ややりがいが得られなくなった結果、自尊心も傷つけられ休職や退職につながってしまうケースもあります。
燃え尽き症候群のチェック表
・こんな仕事もうやめたいと思うことがある
・細々と気配りをすることが面倒に感じることがある
・同僚や顧客の顔を見るのも嫌になることがある
・自分の仕事がつまらなく思えてしかたのないことがある
・1日の仕事が終わると「やっと終わった」と感じることがある
・出勤前、職場に出るのが嫌になって、家にいたいと思うことがある
・同僚や患者と何も話したくなくなるようなことがある
・仕事の結果はどうでもよいと思うことがある
・仕事のために心にゆとりがなくなったと感じることがある
・今の仕事は私にとってあまり意味がないと思うことがある
・体も気持ちも疲れ果てたと思うことがある
【引用:サービス業従事者における日本版バーンアウト尺度の因子的,構成概念妥当性】
上記の項目に複数あてはまる場合、バーンアウトの可能性が極めて高いといえるでしょう。
ただし、これはあくまでも目安です。
当てはまると絶対に燃え尽き症候群と決定するわけではないのでご注意ください。
また、以下の項目に当てはまる方は今のお仕事がご自身に合っている可能性が高いです☆
・われを忘れるほど仕事に熱中することがある
・この仕事は私の性分に合っていると思うことがある
・仕事を終えて、今日は気持ちの良い日だったと思うことがある
・今の仕事に心から喜びを感じることがある
・仕事が楽しくて、知らないうちに時間が過ぎることがある
・われながら、仕事を上手くやり終えたと思うことがある
これからも自信をもって、あなたらしくお仕事に取り組んでださい♪
燃え尽き症候群になりやすい人・職場環境
【燃え尽き症候群になりやすい人】
ひたむきに他人との深い関わりを保ちながら仕事を熱心に続けている人が挙げられます。
ひたむきに働く人は、多くの仕事を成し遂げようとするもののできなかった場合に深く悩みやすい傾向があります。
また、一つのことに集中して頑張りすぎることも要因になりやすいです。
頑張ることそのものは、成長する上で非常に大切なことですが、自分の限界を超えて無理に頑張りすぎてしまうと心が折れてしまいます。
努力に見合った結果が得られなかった場合には、さらに頑張るのではなく適度な息抜きを入れることを心がけましょう。
【燃え尽き症候群になりやすい職場環境】
・人を相手にする業務がある
・サービスを提供している
・人材が不足している専門職がある
このような3つの分野が挙げられます。
情緒的な消耗感によって症状が起こる燃え尽き症候群は、感情が動かされる「感情労働」において特に発生しやすいです。
例えば、医療・福祉、教育、ホテル業など、人に対して何らかのサービスを行う仕事が挙げられます。
特に医療・福祉の現場では、就業時間以外でも緊急時の対応が求められる場合も多いため、燃え尽き症候群に陥りやすい傾向にあります。
強制的に業務を行わなければならない環境は心身への負担が大きく、献身的思考で対応を行なっていても、無意識に過重負担として蓄積されてしまうのです。
燃え尽き症候群になりやすい職場では、心身への負担によって個々のパフォーマンス低下が起こります。
本来行うべき業務とはかけ離れ、サービスを行う相手に思いやりのない対応を取ってしまう事態や、やりがいを感じられない傾向が現れるのです。
このような職場のままでは生産性の低下や社員の離職など、企業としても重大な問題へと発展してしまうでしょう。
燃え尽き症候群の治し方
まずはとにかく休息する必要があります。
できるなら仕事を休職し、身体と心を休ませてください。
がんばり屋さんや完璧主義者の傾向がある人は自分を甘やかしていると感じてしまうかもしれませんが、決してそうではありません。
今の自分に最も必要なことが休息なのだと言い聞かせて、たっぷり睡眠を取り、リラックスした生活を送りましょう。
感情の起伏が落ち着いてきて、心身ともにリラックスできたと感じてから、今後のキャリアについて考えれば良いのです。
その際は「仕事第一主義」になりすぎないように。
自分の人生にとっての仕事の位置付け、仕事とプライベートとのバランスの取り方について考えてみましょう。
その後で、元の職場に復帰するか新たな職探しをするかを決めていくと良いでしょう。
燃え尽き症候群になりにくい考え方|予防策
① しっかり休みを取る
まずできることはしっかり休養を取ることです。
自分に対してストイックな方が多いため頑張り続ける方が多いですが、頑張りすぎて自分のキャパシティを越えていたり、物理的に睡眠不足だったり疲労が溜まったりしています。
ストレス解消には、趣味を持つこと、友人との会話、バランスの取れた食事、適度な運動なども挙げられますが、まずは充分な睡眠を取るようにしましょう。
睡眠は身体・精神両面の回復にとても重要です。
まずはしっかりと休養を取り、健康的な状態を取り戻すことから始めましょう。
適度な休息を取ることも目標達成に必要なプロセスであることを意識しましょう。
また、リモートワーク中心の働き方をしている人は、仕事とプライベートの線引きも意識しましょう。
業務時間を終えたらメールや電話は極力見ないようにし、精神的にオン・オフの切り替えを心がけましょう。
② 他人と自分は違うことを理解する
休息が取れて初めて、バーンアウトにならないための予防が始まります。
まずは他人と自分は考え方も行動も違うことを理解することから始めましょう。
人と比べることで自分の価値を見出そうとする人は【自己肯定感が低い】ということもあります。
もしあなたが誰か身近な人に話してもすっきりしなかったり、苦しさを感じているようであれば、一度専門家とお話ししてみることも一つかもしれません。
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いろんなことがバタバタと過ぎていくこれからの時期。
バーンアウトに気をつけて、あなたらしくあることを大切にしながら過ごしませんか?
仕事や目標があると、ついつい頑張ってしまうあなたへ。
頑張る時も必要ですが、休息や自分の趣味などの時間を大切にし、心も身体も健康的に過ごせると良いですね。
次回は「変わるケアマネ法定研修」についてです!
お楽しみに★