>> やりがい・大変さを客観的に捉えることが大切
「人の役に立ちたい!」
「利用者様の笑顔が見たい!」
と感じて飛び込んだ介護業界。
でも、
実際は業務の流れや利用者について覚えることだらけで大変・・・
先輩も怖い・・・
もう辞めたい・・・
上記のような悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか?
新人介護士が初めて介護業務を経験して体験したエピソードや新人ならではの悩みには、経験者のみが「あるある」と感じる共感点が豊富です。
「なんで私ばかり怒られるの?」
「私って介護の仕事向いていないのかな?」
そんな悩みを抱える新人介護士に向けて、新人介護士あるあるエピソードをご紹介します。
また、介護という仕事に慣れるまでに意識すべきポイントについても記載しておりますので、ぜひ参考にしてください。
< 目 次 >
1.介護職に慣れるまでの期間とプロセス
2.独り立ちするまでのプロセス・流れ
3.介護の仕事で慣れるまでに意識するべきポイント
4.業務に慣れるまでによくある悩み
5.まとめ
1.介護職に慣れるまでの期間とプロセス
「慣れる」という言葉をどう定義するかは人によって異なりますが、ここでは「仕事を一人で回せるようになる」こととして解説します。
● 介護業務:約1~2ヶ月
● 人間関係・職場のしきたり等:約3~4ヶ月
人間関係と職場のしきたりが長いと感じるかもしれませんが、仕事は介護職員だけで行うのではなく、施設内にはケアマネジャーや生活相談員、リハビリ担当など立場や職種の違う人がたくさんいるため、一人一人を把握するためにかかる期間を考慮しています。
介護業務の期間は1〜2ヶ月としていますが、単に介護としての実務だけでなく、モニタリングや議事録作成など資料作成業務も加味しています。
単純な介護業務だけで考えれば、業務頻度を考えるとそこまで時間はかからないでしょう。
2.独り立ちするまでのプロセス・流れ
独り立ちするにあたり、
◆入職直後に覚えること
◆夜勤への慣れ
という2つのプロセスを踏んでいく必要があります。
● 入職直後に覚えること
◇見守り・傾聴
◇食事・入浴・更衣・排泄介助
利用者様ごとに合わせた繊細な感覚が必要となるため、一人でこなせるようになるには時間がかかるでしょう。
声かけや移動介助、更に洗身介助や状態観察も要する入浴は、体力的にこなせるまでに時間がかかることになります。
そして上記介護業務に職場、ユニットの雰囲気や人間関係の把握が重なります。
● 夜勤への慣れ
夜勤のある職場では、ある程度知識や技能がついた上で夜勤をこなせるようになることが一つのポイントとなります。
夜勤は通例業務を問題なくこなしながら、急変など異常時への対応力が求められるため、時間がかかります。
多くの場合、約3〜4回を先輩社員と共に過ごしながら、対応力を磨いていくことになります。
異常時への対応が慣れるまでの時間を考えると、人によっては時間を要するかもしれません。
3.介護の仕事で慣れるまでに意識するべきポイント
● 利用者・職場の人へ不快感を与えない身だしなみを意識する
見た目・印象を決める身だしなみはとても大切です。
特に新人のうちは人となりがわからないことから、第一印象で全てが決まります。
それは職場の人だけでなく、利用者様に対しても同様です。
採用に向けて努力したように、常に清潔な身だしなみを意識することが印象を良くする最低限のポイントです。
自身の個性を主張するのは仕事へ慣れてからということを意識しましょう。
● わからないことはメモ・質問をする
新人のうちはあらゆる場面が初めてのこと、ましてや未経験で入った場合は尚更難しく感じるでしょう。
しかし仕事を1回で覚えられる人はいません。
先輩から教えてもらったことや利用者の特性など、メモできることはしっかりとメモして学習しましょう。
同じミスを繰り返すと「学習していない」という印象を与えてしまいます。
また、業務の中でわからないことや疑問に感じたことはしっかりと質問し、フィードバックを受けましょう。
新人のうちは質問できることが特権の一つです。
わからないことや曖昧な部分を残したまま進めると、独り立ちした際に非常に苦労します。
些細なことでも遠慮することなく、疑問点はその都度解消していく姿勢が大切です。
● 挨拶をしっかりと行い、コミュニケーションを密に取る
挨拶は大きな声でハキハキと行いましょう。
新人に期待するのは職場の即戦力ではなく、ひたむきさと新鮮さです。
元気な挨拶を行えるだけで、一つハードルを飛び越えることができると言っても過言ではないでしょう。
また、職場の人とコミュニケーションを密に取りましょう。
過剰に仲良くするということではなく、あくまでも困った時に聞ける人・相談できる人を作るという意識が大切です。
業務の中では、一人では解決できない問題も出てきます。
利用者様の些細な変化を見逃さずに申し送りをするためにも、周囲とのコミュニケーションは大切です。
一人で抱え込み、独断で判断した結果、利用者様を危険に晒すようなことがあってはいけません。
判断に迷う時こそ上司を含め色々な人の知恵を借りられるようになりましょう。
4.業務に慣れるまでによくある悩み
● 体調や生活リズムが安定しない
夜勤や早番、遅番などの不規則勤務に身体が慣れず、強い眠気を感じる。
また、眠気覚ましのためにコーヒーや栄養剤を摂取し過ぎて胃を痛めることも。
夜勤を含むシフト制、完全不定休の介護の仕事では、曜日の感覚や生活リズムが乱れがちです。
● 職場の人間関係に悩む
早く職場に馴染みたいけど、先輩職員たちとの共通の話題がない。
また、何気なく話したことが先輩の気に障ったようで、気まずい空気が流れている。
新人介護士は先輩職員との人間関係に悩み、早期退職を考えることもあるようです。
● 先輩介護士から怒られる
新人介護士には分からないことやできないことが多く、先輩から怒られてばかり。
時には先輩の指示・指導内容があまりに理不尽で話にならないということも。
仕事を要領良くこなす先輩職員も、新人の頃は何度も怒られ、悩んできたのです。
● 介助が上手くできない
新人介護士は入浴介助や食事介助、着替え介助など、利用者の介助が上手くできないと悩みます。
入浴介助では、利用者様への入浴の声かけと着替えの準備→浴室へ移動→脱衣介助→洗身→浴槽へ移る→身体を拭いて着衣介助→フロアへ移動
という様々なプロセスをこなします。
また、着替え介助では、片麻痺や寝たきりの利用者様に戸惑い、先輩に遅いと注意され、さらには、急げば急ぐほど窒息・誤嚥のリスクが高まる食事介助にもスピードを求められます。
● 上司や先輩が理不尽で頼りない
急げば急ぐほど介護事故を起こす介護業務を「早くしろ」と急かす先輩職員。
「丁寧、かつスピーディに介助を行うコツはありますか?」と尋ねても、「そんなの自分で調べて」の一言で何も教えてくれない。
理不尽な先輩職員に振り回され、疲弊している新人職員に優しく声をかけるのは利用者様です。
「あなたはすごく頑張ってるよ」「先輩に負けずに、これからもこの仕事辞めないでね」利用者様の言葉が励みとなり、新人介護士は一生懸命頑張れるのです。
5.まとめ
介護の仕事では悩みや大変さを含め、「これってよくある」と感じることが多いもの。
仕事に疲れた時にはふと立ち止まって、「あるあるエピソード」を読んでみてください。
自分が日頃の業務で感じることや、抱えている悩みは、自分だけのものではありません。
同僚と共有するなどし、介護の仕事のやりがいや大変さを客観的に捉えましょう。